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文体模写してください ☆201 〜 300 番まで☆
201 名前: >197 投稿日: 2000/07/18(火) 10:28
すばらしい!


202 名前: 山田昌弘 @パラサイト・シングルの時代 投稿日: 2000/07/18(火) 10:28
図1-2を見ていただきたい。
グラフから読み取れるように、グレゴール・ザムザは服地のセールスという定職を
持ちながら両親・妹と同居する典型的なパラサイト・シングルである。
家政婦も雇用している点を考慮すると、実家はかなり恵まれた家庭環境にあると
いえよう。
パラサイト・シングルは自分の仕事に執着しない。朝いやな夢から覚めて身体が毒
虫(まさにパラサイト)に変わっていた、これだけで早朝出張を放棄する理由は成立
し、上司が自宅まで迎えに来ても別段良心の呵責は感じることはない。
だが、グレゴール・ザムザに代表されるようなパラサイト・シングルのこうした生
活様式こそが、実はその国の経済を停滞させる原因なのである。
このような状態の打開策として、グレゴール・ザムザからは親同居を10万ほどの
含み財産とみなし贈与税を課すとともに、毒虫の姿を約20万相当の含み財産と
みなして「変身税」を課す事が挙げられると思うがどうだろうか。


203 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/18(火) 10:48
>192
ありがとうございます。
本人知らずとも笑えます。


204 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/18(火) 11:59
192の古今亭志ん生(晩年バージョン)に笑いました。
他バージョンも可能でしたら是非に!


205 名前: 武者小路実篤 投稿日: 2000/07/18(火) 12:50
毒虫となりたるも
また一興哉

実篤


206 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/18(火) 15:12
なんかどんどん凄くなってきたなここ。

山下洋輔バージョンは「バリボリベリバリ」と片仮名にしてほしかった。


207 名前: 椎名誠 投稿日: 2000/07/18(火) 15:19
 ともあれおれは虫になった。
 虫はなってしまうとなかなか悪くないものである。
 脱皮後のビールなどはウフフまいちゃったなあ、と急速に好々爺化してしまうほどのうまさだった。
 しかしおれが毒虫だと知ってしまった犬のガクは、おれが近寄ると戸惑い気味にきゃいん、と鳴くようになった。
 妻にも悪いことをしたと思い、濁り目のイサオと沈んだ酒を飲んだ。 


208 名前: 世阿弥@お能モドキ 投稿日: 2000/07/18(火) 16:01
ワキ
「朝霧深きぷらあくの、朝霧深きぷらあくの
虫の行方をたづねむ」
ワキ
「これはふらんつ・かふかと申す猶太びとにて候。
さても此のたびぐれごおる・ざむざとて反物を商う者、
朝(あした)におほきなる虫に変化せしとかや、
その様を見むとて上り来し候。」
地歌
「はかなしや、無明長夜の夢さめて、無明長夜の夢さめて、
朝に虫の身を受けぬ
起き伏しの、折につけての物憂さや
丸きそびらははだらにて、腹は節もち足多き
虫の姿ぞあはれなる、虫の姿ぞあはれなる。」

(以下略・・シテが出てきませんが(^^;)


209 名前: 202 投稿日: 2000/07/18(火) 16:46
×良心の呵責は
○良心の呵責を
×グレゴール・ザムザからは
○グレゴール・ザムザには

穴があったら入りたや・・・


210 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/18(火) 18:35
なんかここ、お笑い板からリンクされてるよ(笑)


211 名前: トマス・ハリス訳編 投稿日: 2000/07/18(火) 19:14
スターリング捜査官がボルティモア総合病院の地下病棟に入ったとき、すでに
彼は虫になっていた。「個人的な情報は何も与えるな」それがクローフォドからの
忠告だった。特殊強化ガラスで覆われた―奥には教会崩壊の絵が何点か飾ってある―
独房の前にくると、すでに虫になったレクター博士は、かといって仰向けになるわけでも
なく、姿勢良く立っていた。「ようこそ、お嬢さん。今日はジャックはこんな子を
よこしたのか」クラリスは感情を出さずに言った。「今回は博士の協力が必要なのです」
質問を無視したまま、レクター博士は続けた。「虫になった気分を考えたことがあるかね、クラリス。
この褐色で、固い節で分けられた体に嫌悪感を覚えるかね?君の父上は虫取り職人じゃなかったのか?
南部のそう裕福でない層に生まれた君は、何回虫の夢を見たかね?今でも夢に虫はでてくるんじゃ
ないのか、クラリス。・・・怪我をしているな。足首からバンドエイドの香りがする」
クラリスは無理に笑った顔がひきつってないかだけが心配だった。「そのすばらしい洞察力を、ご自分が
虫になったという事実に向けるべきです、レクター博士」
「もうおうちへ帰りたまえ。クワンティコでジャックガ待っているだろう。私もそろそろ飛びに行かなければ
いけない。FLYFLYFLY・・・」独房の暗闇に消えたまま、その日は明かりの下に出てくることは
なかった。


212 名前: 横山やすし 投稿日: 2000/07/18(火) 21:25
ちょー待たんかいや、なんやこれ!。なんや悪い夢みた思ったら、まだこれ夢の続きか?。
どないなっとんねん。これではワシ、まるで毒虫やんけ!。えー加減にせーよ。怒るで、しかし・・。
背中にゃ固い甲羅ついてるし、首はよう回らんし、わっ、わっ、ワシの腹、なんや段々畑みたいやんけ!。
それとメガネはどこや、メガネ!。メガネ。。。メガネ。。。

あ〜、ワシもう終わりや〜、もう舞台立たれへん。こんな姿、人に見せられへんがな。
なあ、もうワシ、漫才でけへんのけ?。もうセスナにも、ボートにも乗れんのけ?。キー坊、なんか言うてや?
なあ、なんや、ワシ、泣けてきたがな・・・。勘弁してーや。頼むで、しかし・・・。



219 名前: 名無しさん@という名の孤独 投稿日: 2000/07/18(火) 21:29
, ____
    ○        ○
   /   __∧_∧__∧ |
   /   |  /   \ | |
   |    |   ・   ・ | |
   、   フ  ⊂⊃ ヽフ
    | ̄ ̄   __|_ |  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    |      /__/  |  < 鏡みて出直してこい!
  / |           ノ\ \________


213 名前: 中島敦 投稿日: 2000/07/18(火) 21:36
今から一年ほど前、自分が旅に出て汝水のほとりに泊まった夜のこと、一睡してから、
ふと眼を覚ますと、戸外で誰かが我名を呼んでいる。声に応じて外へ出て見ると、
声は闇の中から頻りに自分を招く。覚えず、自分は声を追うて走り出した。無我夢中で
駆けて行く中に、何時しか途は山林に入り、しかも、知らぬ間に自分は左右の手で
地を攫んで走っていた。何か身体中に力が充ち満ちたような感じで、楽々と岩石を
擦り抜けていった。気が付くと、手先や肱のあたりに甲殻を生じているらしい。
少し明るくなってから、谷川に臨んで姿を映してみると、既に大きな毒虫となっていた。
自分は初め眼を信じなかった。次に、之は夢に違いないと考えた。夢の中で、
之は夢だぞと知っているような夢を、自分はそれ迄に見たことがあったから。
どうしても夢でないと悟らねばならなかった時、自分は茫然とした。
そうして懼れた。全く、どんな事でも起こり得るのだと思うて、深く懼れた。


214 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/18(火) 22:03
>214
それじゃ盗作だよ。


216 名前: >215 投稿日: 2000/07/18(火) 22:10
そいえば、そうですね。
申し訳ないです。


217 名前: モンキ−・パンチ 投稿日: 2000/07/18(火) 22:16
オレの名前はグレゴール・ザムザ。
かの名高き文学者フランツ・カフカの「虫」だ。
世界中の昆虫採集家がオレに血眼。
ところがコレが捕まらないんだなぁ〜。


218 名前: 名無しさん@という名の孤独 投稿日: 2000/07/18(火) 22:20
>オレの名前はグレゴール・ザムザ。
>かの名高き文学者フランツ・カフカの「虫」だ。
        , ____
    ○        ○
   /   __∧_∧__∧ |
   /   |  /   \ | |
   |    |   ・   ・ | |
   、   フ  ⊂⊃ ヽフ
    | ̄ ̄   __|_ |  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    |      /__/  |  < 問題外!
  / |           ノ\ \________



219 名前: 樋口一葉 投稿日: 2000/07/18(火) 22:21
夢を観るのはいつものこととて、驟雨のざあざあと打たれたやうなる頭のむず痒さ、
根詰めて勤めつづけた挙句の頭痛と独り合点すれば、跳ね起きて一二一二と手足
曲げて治ると思うもあたわず、さわさわと数多の細くて黒い髪のやうな足の揺れるに、
ああ嫌だ嫌だ嫌だ、昨日もおとといもその前だつて道草せず母、妹のため
懸命に汗流してはたらいたというのにこの仕打ち、自分の夢とて堪忍できぬ、
いい加減に覚めないかとくすくす笑いながら、いま一度夢よ覚めよと背中を
曲げると、常々の腰痛の今朝はなきに怪訝は道理で、なっちゃんなっちゃんと
妹のおちやらけた呼び声で、とかく事情を察せらる。


220 名前: 本多勝一 投稿日: 2000/07/18(火) 22:40
あるマスコミ(ジャーナリズムではない)の朝刊、によるとグレゴール・
ザムザ氏がベッドの中で一匹の、人間のクズ、カスたるとてつもなく大きな毒虫に
変わってしまっていたらしいのですが、この種の私事暴露や虚位を
掲載するゴロツキ雑誌やそれを書いている連中は、その卑しさ・汚さの点で
いかなる破廉恥犯罪人よりも本質的に下等な人種に属すると思います。
よく卑しい職業の例にあげられる売春婦よりも本質的に下等な、人類最低の、
真の意味で卑しい職業の連中であります。
一部を引用しましょう。
「固い甲殻の背中を下にして、仰向けになっていて、ちょっとばかり頭をもたげると、
まるくふくらんだ、褐色の、弓形の固い節で分け目をいれられた腹部が見えた。」
これは誤読・曲読の類というものでしょう。このへたくそな小説家のハッタリ人生にだまされて、
そんな事実を知らないのも無理はないかもしれません。
しかし日本人を考察する上の文化人類学的な材料になるかもしれないと思えば、
けっして無駄ということにはなりますまい。
次の二点が問題です。
@事実として毒虫になっているのか。
Aそういうことが仮にあったとしたら、それは論理的・道徳的・法的に矛盾することなのか。
上のうちAはあくまで@が事実だと仮定した上での話ですから、
まずは@が問題であることは言うまでもありません。
「全くありえない」と書くと、では絶対完璧にありえない証明ができるかという
問題になってくる。それならばそれ以前に、「ありえた」ことを絶対完璧に証明するのが
論理的・社会的・法的順序であろう。しかも「仮に」証明できたとして、それで「正しい」
ことになるのですか。
(配達証明郵便)に対する返事が来てから第二問以下を送る予定でしたが、返事は一週間以内
にとしたにもかかわらず、すでに三週間になる七月末現在、まだ返事がありません。
以後三回にわたって催促したが、まだない。
答えることができないのは、捏造であることを誰よりも当人が知っているからだと
断定してもよろしいようですね。天知る地知る汝知る。
(日本の裁判などというものがどれほどひどいことになっているかは、ここでは別問題として措きます。)
(注)拙著『愛国者と売国奴』に収録されている。


221 名前: 色川武大 投稿日: 2000/07/18(火) 23:35
私にはナルコレプシーという奇妙な持病があって、朝などにふっと
その気配を感じた時には気持ちがすうっと縮こまってしまう。
それがもう敵のペースになった徴で、こちらには全く態勢の造り様
などないうちに、ズキン、とかすかなショックが頭にくる。
ああまたかと思う間も無く幻覚症状の始まりのようだ。
手足の端々から生え出てきたのは毒を持った棘であろうか。
ズキン、と先ほどより少し大きい一撃がくる。
それにより背中が硬質な殻で覆われて居たと気付かされる。
どうやら腹は褐色の節々で分たれて居るらしい。
今度の趣向は毒虫なのか。



222 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/18(火) 23:44
>212
悲しい・・・思わずもらい泣きしてしまいました。


223 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/18(火) 23:51
阿佐田哲也うまーい。

堺すすむ(だっけ?)なーんでか調きぼーん


224 名前: 橋本治 投稿日: 2000/07/19(水) 00:42
今日、ムシになってた。
アー、ホントに声出しそうになっちゃった。ムシよムシ。信じられる?
しかも毒虫じゃない? バカにしてるわよねぇ。チョウチョとかテントームシとかならまだしもサッ! すさまじく失礼じゃないッ?
だいたいさーァ、イヤな予感はしたのよ。イヤーな感じの夢みたしサ。寝覚めがワルイとかって、ムカシの人はよく言ったもんよね。
朝起きて突然、自分の足に節がついてるのソーゾーしてよ。目もあてらんないわよ。
そりゃあ、もっと足が細くならないかなァ、なんて思ったこともあったわよ。でもネェ、ここまで細い必要ないわよ。そうでしょう。仮にも十五の少女よ。丸みだって必要じゃない。屈辱だったらありゃしないじゃない。頭きちゃうわよね。あーあ……。まぁいいんだけどさ……言ってもわかってもらえないだろうし……。アー、これからどうしよっかなア。


225 名前: 絶望の世界 投稿日: 2000/07/19(水) 01:09
今朝起きてみたら、僕は毒虫に変身していました。仕方ないのでそのま
ま学校へ行きました。
教室に入るなり奥田が「みんなー!虫が来たぞー!」と声を上げました。
全部奥田のせいです。
こんな姿では早紀に会えません。
早紀早紀早紀早紀早紀早紀早紀さkさ早紀早紀早紀早紀さk早紀さk死ア
キ早紀早紀早紀早紀さ。………………………………………………………
……………………………………………………………………………………
………………見るな見るな見るな見るな見るなぁぁぁぁぁぁああぁああぁ
ああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああ!!!


226 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 01:11
わがまま言うけど・・・ビートのたけちゃんでやって!!
おねがい!!


227 名前: >226 投稿日: 2000/07/19(水) 01:17
82と92は北野バージョンだからダメ?


228 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 01:24
>227
ばかやろー!ってのが聞きたいんです
って自分で書け!>オレ



229 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 01:24
220,Very nice!


230 名前: 小林秀雄カスタム 投稿日: 2000/07/19(水) 01:30
 ある朝俺が起きると、虫になっていた。それは大きな毒虫である。頭を上げてみたが、節のある腹が見えたに過ぎない。そこに掛け布団が掛かっている。本数の多くなった足が目の前にある。それは悲しいほど痩せ細っているのだ。
 俺に何が起こったのか、とふと思う。夢ではないのだ。書棚に本が不規則的に並べられていて、古ぼけた古備前が置いてある。これは違う事無く俺の部屋である。夢などではない。俺は文芸評論家であった。だが、それが「私」という奇怪な現存に何の関係があるのであろうか。私の表現なんていうものはない。そんなものは誰にもできない。「俺」は虫である。それ以上に何も言及することなどない。



231 名前: 爆笑問題 投稿日: 2000/07/19(水) 01:51
太田 へんな夢みちゃってさ。
田中 どんなんだよ。
太田 お前がお笑いやってるんだ。ありえないよな。
田中 なんでだよ。俺はお笑いだよ。
太田 不安で、不安で。
田中 なんで不安なんだよ!話がわかんねえよ!
太田 で、毒虫になっちゃったわけ。
田中 ますます、わかんねえよ!


232 名前: 山田美妙カスタム 投稿日: 2000/07/19(水) 01:51
 物悲しい天候の或る朝、今些し前から降り続く雨の音の重たさ、私は淡白な褐色の肌の毒虫になっています。甲羅、其れが此時の「虫」の原素で,多足、其れが此の処の「虫」の源です。朦朧と、私の身上に何が起こったのか不明です。形容すれば、不明の淋しさは「世界に対峙できない淋しさ」で、その「世界に対峙できない」早朝の淋しさに忍んで哀惜を添える屋外の降雨、思へば「自然」の腕も非常なものです。


233 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 02:12
>113ナカータ
>217モンキーパンチ
>231爆笑問題

が好きです。全部文学じゃないけどね。


234 名前: 九谷オー 投稿日: 2000/07/19(水) 02:22
 永井荷風が、眠るときに女のことを考へちやあいけないと言つてゐる。妄想が湧いて
寝つけなくなるからなんださうです。私もこの言ひつけをつねづね守つてきたけれど、
あんまり気にしすぎるのもよくないね。無闇と悪夢を見るやうになつてしまつた。
 昨日もなんだか妙な夢を見たんだけれど、目が覚めてびつくりしたね。大きな毒虫に
なつてたんです。
 どうしてこんなことになつたのかしらとあれこれ考へてみたのだけれど、どうやらこ
れは御霊信仰とつながりがあるんぢやないかといふことに思ひあたつた。理由はまた後
で説明するとして、とにかく私は困つたね。といふのも私の友人に野坂昭如といふ男が
ゐて、彼は最近殺虫剤の宣伝をやつてゐる。このままぢやあ、彼に殺虫剤をふり掛けら
れてしまふかもしれない。まつぴらだね。




236 名前: 尾形亀之助 投稿日: 2000/07/19(水) 02:35
六月に入って雨の日が続き、雨戸も開けずに火曜日は一日中寝床の
中で過ごした。
昼頃寝床を出ると自分が毒虫になっていた。何んというわけもなく
みじめな気持ちになって、顔を洗らわずにしまった。
幾度考えこんでみても、自分が毒虫になるということは困ったこと
にはこれといって私にとっては意味がなさそうだ。今日も何時もの
ように俺がいてもいなくても何のかわりない、自分にも自分が不用
な日であった。帯もしめられないでいる私には支配人の迎いは来ぬ
のであった。



236 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 02:43
>234
上手いけれど文末にちよつと違和感を覚へます。


237 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 02:53
>230・232
230は雰囲気は出てるけど、232の美妙がいまいち良くわからん…
原著に目を通す機会が無さ過ぎる


238 名前: ドナルド・バーセルミ 投稿日: 2000/07/19(水) 02:53
朝。「魚のねばねばっ!」大きな声がして、グレゴール・ザムザは目を覚ました。
自分の声にびっくりして起きた彼は、不満げにつぶやく。いやつぶやかない。
「これからってところだったのにな」
ひっくり返ったフォルクスワーゲン・ビートルの彼?
「そいつはあまりにも否定神学的だな。」
「裁判長!異議有り?」「牛定1丁、シロ大盛り」
「マジレスきぼ〜ん」「またまたモップしゃぶってしょげ返るか」

いち、にい、さん、しい、ごお、ろく、6って多すぎ。


239 名前: すまん見てるだけ 投稿日: 2000/07/19(水) 04:55
>113ナカータ

オレも好きだな〜こういうの。
ちゃんと文体模写できてるあたりがいいね〜
さりげなーく村上龍いじってるしよ (ワラ

しかしこのスレ盛り上がってんな〜
知ったばっかだけど面白くて一気に読んでしまった。
オレこういうの書けないけど、応援してますわ、みなさん。



240 名前: 小林信彦 投稿日: 2000/07/19(水) 05:36
 グレゴール・ザムザは毒虫となった。この転向の原因については、ぼくなりに考えもあるのだが、ここでは書かない。
 ただひとつだけ断言できることは、これでザムザは勤めを続けることが不可能になった、ということである。
 その頃のザムザのインタビューを記憶しているが、
「舞台で丸まってごろんごろん転がってでも客を笑わせる」
 という発言を聞いて、大変なズレ方だな、と思ったことがある。しかし、毒虫になっても客を笑わそうとする、その
姿勢には凄みを感じた。





241 名前: 井上ひさし 投稿日: 2000/07/19(水) 06:01
《ある朝、グレゴール・ザムザが不安な夢からふと覚めてみると、
ベッドの中で自分の姿が一匹の、とてつもなく大きな毒虫に
変わってしまっているのに気がついた》
 引用でともかくも枚数を稼ごうと思い、だらだらと書き写していて、
ふと気づいた。ザムザは自分のことを毒虫、と語っているが、なんだか
変だぞ、と感じたのだ。
 試みに手元の辞書を引いてみると、《毒:1)害するもの。2)毒薬。
3)わざわい》とある。してみると毒虫とは、他人を害したり、災いを
もたらしたり、毒薬を注入したりする虫の謂いである、といえよう。
 しかしこの長からぬ小説を隅々まで読み通してみても、虫と化した
ザムザが他人を害したり、わざわいをもたらしたり、毒薬を注入したり
といった場面はまったく見あたらない。むしろザムザの方が、他人から
害されたり、わざわいをもたらされたりして、最後は死んでしまうのだ。
 してみるとザムザが化したのは毒虫ではなく、被毒虫ともいうべき
ものなのだなあ、と、禿筆を舐めながら筆者は考えた。

 


242 名前: 東海林さだお 投稿日: 2000/07/19(水) 06:03
朝、目覚めると、毒虫になっていた。
ちょっとばかり頭をもたげると、まるくふくらんだ、褐色の、
弓形の固い節で分け目をいれられた 腹部が見えた。
腹部が見えたと同時に、腹が減っていることに気づいた、
さて、何を食おうか。
人間のぼくだったら、あれやこれや、二時間ばかり悩むところだが、
毒虫のぼくは迷わない。
これはもう、誰が何と言おうと、例のアレである。
断然、魚肉ソーセージなんである。
と思うそばから、冷蔵庫の前に立っている、
脳味噌が小さいから、行動が早い。
扉を開けると、納豆やらヨーグルトやら、いかそうめんやら
昆布ポン酢やら、臭いの洪水で飛び回りそうになる。
と思うそばから、飛び回っている。
飛び回っているところを、カミさんに見つかる。
「何度言ったらわかるの。扉閉めてください」
と、怒られてしまう。
ダンナが毒虫になったことより、冷蔵庫の扉の方が大事らしい。
主婦の鑑である。



243 名前: ■目次■間違いおしえて! 投稿日: 2000/07/19(水) 06:11
002.町田町蔵
003.つげ義春
004.夏目漱石
005.ヤフー
007.バロウズ
009.石川啄木
010.ボルヘス
012.坂口安吾
013.大江健三郎
014.筒井康隆
016.小林泰三
019.蓮見重彦
022.内田百間
025.クリストフ
026.ブコウスキー
029.松田優作
030.村上春樹
031.中原昌也
035.庄司薫
037.吉屋信子
041.司馬遼太郎
042.牧伸二
043.中上健次
045.川上弘美
046.倉橋由美子
047.中野美代子
051.中島敦
057.田口ランディ
058.辻仁成(エッセイ風)
059.ナンシー関
064.絵國香織
065.稲垣足穂(だっけ?)
066.鳥山明
067.バロウズ(翻訳)
068.北方謙三
069.泉麻人
070.オレ
072.藤子不二雄(アニメ「ドラえもん」風)
077.2ちゃんねる風
078.長谷川町子(アニメ「サザエさん」風)
080.純(「北の国から」風)
081.中村うさぎ(「ショッピングの女王」風)
082.北野武(映画風)
086.ひろゆき(メールマガジン風)
088.五味太郎
089.ファミ通クロレビ風
090.影山民夫(前期)
091.影山民夫(後期)
092.北野武(ソナチネ風)
093.漢字党
095.宇能鴻一郎
096.点取り占い風
098.怪しい薬の広告風
100.中島らも
101.J・アーチャー(翻訳)
102.J・グリシャム(翻訳)
103.F・フォーサイス(翻訳)
104.C・カッスラー(翻訳)
105.大薮春彦
106.ナメダルマ親方
107.T・クランシー(翻訳)
108.ゴルゴ13
111.夢野久作
113.中田秀寿(H.P.風)
114.大槻ケンヂ
117.ミック・ジャガー
120.杉浦日向子
122.夢枕獏
126.星新一
127.広川太一郎
128.ASAYAN風
131.宮沢賢治
133.平野啓一郎
134.吾妻ひでお
135.ヘンリー・ミラー
138.江戸川乱歩
140.雪印社長
141怪人21面相(けえかほおこく)?
145.太宰治
147.宇野浩二
148.宮台真司
149.ドラゴン・アッシュ
150.モッズ系猛禽類
153.吉本ばなな
156.少年ジャンプ作者近況風
159.ボネガット
160.ピーコ@ファッションチェック
161.杉本清(カスタム)
165.NHKスポーツニュース風
166.特攻の拓
168.斎藤綾子
169.殿山泰司
170.三島由紀夫
171.きょうの料理
172.新耳袋
173.ハード
174.山下洋輔
176.イソップ寓話集(岩波文庫)
178.スパタサ伊東
179.アンソニー・バージェス
180.サリンジャー
184.能條純一
185.相田みつを
186.日本タバコ
188.笹沢佐保
190.田中角栄
191.長嶋茂雄
192.古今亭志ん生(晩年バージョン)
196.尾崎放哉
197.まざあ・ぐうす(北原白秋=訳)
198.宮沢章夫(エッセイ)
199.西原理恵子?
200.鶴見済
202.山田昌弘(パラサイト・シングルの時代)
205.武者小路実篤
207.椎名誠
208.世阿弥(お能モドキ)
211.トマス・ハリス(翻訳)
212.横山やすし
214.中島敦
217.モンキ−・パンチ
219.樋口一葉
220.本多勝一
221.色川武大
224.橋本治
225.絶望の世界
230.小林秀雄(カスタム)
231.爆笑問題
232.山田美妙(カスタム)
234.丸谷才一
235.尾形亀之助
238.ドナルド・バーセルミ
240.小林信彦
241.井上ひさし
242.東海林さだお


244 名前: 243 投稿日: 2000/07/19(水) 06:21
目下135作品があるようです。ちなみにわたしは4つ書いてます。えへへ。
お気に入りは、
022.内田百間、077.2ちゃんねる風、086.ひろゆきメールマガジン風、
108.ゴルゴ13、192.古今亭志ん生、202.山田昌弘、231.爆笑問題など。
おバカなのばっかりですな。


245 名前: 侏儒の言葉 投稿日: 2000/07/19(水) 06:23
    毒 虫
グレゴオル・ザムザは不安な夢ののち、目覚めて巨大な毒虫となった自分を識った。
そして幸福な眠りを貪った人々に殺された。――畢竟、幸福な惰眠は毒虫の毒よりも
劇しいものに違いない。


246 名前: いつもここから 投稿日: 2000/07/19(水) 06:40
悲しいとき〜(悲しいとき〜)
目が覚めたら、自分の身体が毒虫になっていたとき〜(目が覚めたら、自分の身体が毒虫になっていたとき〜)


247 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 06:59
>243
005は沼正三「家畜人ヤプー」風、141はキイス「アルジャーノンに
花束を」のチャーリィの経過報告風です。


248 名前: 尾形亀之助 投稿日: 2000/07/19(水) 07:01
>243
141はアルジャーノン(に花束を)でしょ。


249 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 07:07
カーヴァーがまだだね。速攻出てくると思ったけど。
吉屋信子が早めにあがったのに驚いた。
花物語いいよなぁ。


250 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 07:21
なぜドラゴンは誰もやらないんだろう?


251 名前: 243 投稿日: 2000/07/19(水) 07:23
どもども訂正ありがとうございます。
すみません。怪人21面相かと思ってました(笑)。あーん言わなきゃ
書けたのにぃ(>自分)。
沼正三は読んでないけど、アルジャーノン、10年ぐらい前に読みまし
た。忘れました。粗筋だけはなんとか。
他にもあったら教えてください。300までいったらまた訂正版を書き
込みますです。


252 名前: 名無しさん@一周年 投稿日: 2000/07/19(水) 09:42
このスレ大好きです。066鳥山明、105大藪春彦、199西原理恵子などパンチのきいた
系統がツボはまりました。みなさま、これからも楽しみにしてます!


253 名前: 9=37=202=208 投稿日: 2000/07/19(水) 12:12
>244さん,249さん
ありがとうございます(^^)



254 名前: 林家ザム平 投稿日: 2000/07/19(水) 12:33
もうたいへんなんすから、こないだなんかね、朝起きたら、虫になっちゃって
るの、あたしが。あぁた、虫ですよ。頭のてっぺんから足の先まで、いや、
足はこのへんにあるから〜(笑)、しっぽの先まで、虫。もぉ、こりゃたいへん
だつうんで、おーいってかみさん呼んだら、これが知らんぷりするんですよ。
おーい、おい、ちょっと、こっちこい、なんで知らんぷりするんだって聞いた
ら、「無視」、、、あ゛〜〜〜〜(笑) いやもう、ほんとたいへんなんっすから。
ネタがかぶったって? いーの、黙ってりゃわかんないんだから。だからあたし
も言ってやったんですよ、いいか、よく聞け、、我が家の主は先祖代々虫になる
ことになっているのだ、つったら、かみさんが、な〜んだ家風か、かふうか、か
ふーか、かふか、、、あ゛〜〜〜〜(笑) いやほんっとにたいへんなんっすから、、、


255 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 12:53
>254
爆笑! ぱちぱちぱちぱち!
192.古今亭志ん生(晩年バージョン)と一緒の方ですか?
めちゃめちゃうまいっす。落語バージョン更に希望。


256 名前: 柳田国男(新仮名御免) 投稿日: 2000/07/19(水) 12:54
独逸村の字下富河というところにざむざという男ありき。
ある夜おそろしき夢をみたと思いしが、起きてみると体が虫のようになっておりし。
よく見ると背中は固き羽根が生え、腹は節のついたようになっており、これは毒虫
に違いなしと思いしが、さりとてなすすべもなく、ただ驚くのみ。
その後ざむざは嫁をとり、虫なれどよく働き、たいへん金持ちになったといい伝わりし。
(文語もいい加減です(_ _))


257 名前: ザム平 投稿日: 2000/07/19(水) 13:03
志ん生さんとは別でございます。
最後の
>いやほんっとにたいへんなんっすから、、、
のところは、
<つまり今のはどこが面白いのかっていうと〜
の方がよかったですね。


258 名前: 近藤唯之 投稿日: 2000/07/19(水) 14:46
「朝目が覚めたら、毒虫になっていた」
という話を書く。

グレゴール・ザムザはある日、職場で上司とちょっとした口論をした。
「だから、私は接待の後、終電がなかったからタクシーで帰ったんですよ。そのタクシー代がなんで経費で
落ちないんですか!」
「私は君が駅のホームから出てきたのを見た。だからその請求は受け入れられない」

ザムザは嘘はついていない。しかし、上司が認めなければ経理から経費として認められないのだ。ザムザは結局何百フランものタクシー代を自腹で切った。

私にも似たような経験があるが、日本から遠く離れたフランスでもこのようなことがあるということに、私は世間の狭さを知った。サラリーマンにとって一番の不運は、安い給料ではない。女の腐ったような上司に仕えることである。「上司に恵まれた」と「上司に恵まれない」では、一字違うだけで北極と南極くらいの違いがある。

ザムザはその日帰って床についても、なかなか寝付けない。目をつぶると、上司の顔が浮かんでは消える。次の朝、ザムザが夢からふと覚めてみると、ベッドの中で自分の姿が一匹の、とてつもなく大きな毒虫に
変わってしまっているのに気がついた。固い甲殻の背中を下にして、仰向けになっていて、ちょっとばかり頭をもたげると、まるくふくらんだ、褐色の、弓形の固い節で分け目をいれられた腹部が見えた。

男の人生なんて、1年先どころか翌日がわからない。前日まで人間の体をしていたのが、一匹の虫、しかも毒虫になっているのだ。人類誕生以来、一晩寝て起きたら虫になっていたのは人類史上ザムザしかいない。

しかし、ザムザは一瞬驚いたものの、すぐに冷静になった。天才に時間は要らない。

「人間のままだと、どうせあの上司のいる会社に行かないといけないんだ。だったら、毒虫になってる方が、あのイヤミを聞かなくてもすむし、上司を刺し殺しても罪には問われないはずだ」

なんという発想だろうか。私だったらただただうろたえて、どこかに逃げ出すことを考える。超大物はいつでもどこでも、自分の置かれた立場をちゃーんと考えている。

考えて見ると、ザムザは明らかに会社、ひいては人間社会に嫌気がさしていた。人間生理学的に人間が虫になることは考えづらいが、それもこれもザムザが憎い上司のことで頭が一杯になったから、虫、それも毒虫になったのではないか。それによって、ザムザは人間社会で生きないですむようになったのだ。

嫌な上司もまた、男の人生の妙薬なのか。





259 名前: アントニオ猪木 投稿日: 2000/07/19(水) 16:10
みなさんお元気ですかーーー!!!
ある朝!!!このヤロウ!!!
起きてみると!!!何だこのヤロウ!!!
よくわからないうちに!!!このヤロウ!!!
大きな毒虫に!!!このヤロウ!!!
変わってしまっていました!!!このヤロウ!!!
その驚きを!!!闘魂に!!!
変えてみたいと!!!偉そうにこのヤロウ!!!
思わないのか!!!このヤロウ!!!
そして頭をもたげると!!!
腹が見えました!!!
何だバカヤロウ!!!
ッシャッシャーーーー!!!
どうだコノヤロウ!!!
たとえ虫になっても!!!このヤロウ!!!
元気で行きます!!!このヤロウ!!!
行けばわかるさ!!!
ヨーシヨシヨシ。

それでは、いつも同じで恐縮ですが、文学板が平和でありますように、
そしてこのスレッドがいつまでも続きますように願いをこめて!
ひとつアレをご唱和願います。1,2,3でダーです。

いいですか。
行くぞーーーー!!!
いーーーち!
にーーーい!
さーーーん!
ダーーーーーーー!!!!!!!





260 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 16:17
ネタ系に対抗する訳ではありませんが、
どなたかボルヘスで、「夢を見て毒虫になる」というところを
リアリティを持たせて描いて見てくれませんか。
10でやってみたけど今二つぐらいリアリティがない・・・




261 名前: 『噂の真相』1行情報風 投稿日: 2000/07/19(水) 17:29
グレゴール・ザムザが虫になったのは文学的不条理が原因との噂


262 名前: イヤミ 投稿日: 2000/07/19(水) 19:16
シェーーーーッ!!!


263 名前: キムタクの特別番組(同学年) 投稿日: 2000/07/19(水) 19:39
しろうと「最近、変な夢みたんですよ」
キムタク「マジでぇ〜」
しろうと「朝起きたら、ベッドの上で自分が毒虫になってるんですよ」
キムタク「マジでぇ〜〜」
しろうと「起きあがろうとしても動けなくて、顔を起こすと、
     目の前で足の関節がうじゃうじゃ動いてるんですよ」
キムタク「マジでぇぇぇ〜〜〜」


264 名前: 俵  投稿日: 2000/07/19(水) 20:00
 

   「背中に刺さった林檎がかわいいねって、言った日は毒虫記念日」


265 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 20:23
220
「グレゴール・ザムザ氏」→「アメリカ合州国のグレゴール・ザムザ氏こと山本七平氏」


266 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 20:42
>243
178.スパタサ伊東ってアスキー系ライターのスタパ斎藤のことだよ、
判ってて原文を尊重してたらゴメン。





267 名前: 柳家小三治(独演会枕地獄バージョン) 投稿日: 2000/07/19(水) 21:00
 エー、ご承知のとおり、あたくしはたいへん物事に凝る性分でして。うまい塩を買いにわざ
わざベトナムまで行ったり、CDにカッターナイフで傷をつけて聴いてみたり。ま、いろいろと
やってまいりました。で、まあちょいと、なんですね、また最近は新しいことに凝っておりま
して・・・・昆虫。虫です。ええ、今もこうして虫のかっこうをしてますがね。「なんだあの
野郎、虫の着ぐるみなんか着て高座に上りやがって」とお思いになるお客様もおいででしょう
が・・・、違うんです。これかぶり物じゃなくてね、自前なんですよ。
 どうしてこんな姿になったのかという話をイチから始めると、ただでさえ長いまくらが、も
う絶望的に長くなっちゃうんでやめときますが、とにかくある朝目が覚めてみたら、虫になっ
てたんです。もう、しょうがないですよ、こればっかりは。なにしろ、なっちゃったんだから。
 あたくし凝り性ですが諦めも早いほうです。なってしまった以上、虫としての生活をとこと
ん楽しもうじゃないかと、すぐそう思いましたよ。「虫である自分」というものに凝ってみよ
うじゃないかと。(羽織を脱ぐ)・・・あらぁ? 脱ぐときはスッといくんだなぁ・・・・。
腕のところに、こんな具合にトゲトゲがありましょ? 着物に袖を通すときは、こいつがやけ
に引っかかるんです。なるほどそういう向きで生えるもんなんですねぇ、昆虫のトゲというの
は。またひとつ発見いたしました。
 あ、発見といえばね、ほら、おなかのところに(着物の裾をまくる)こう弓形になった固い
節目が見えるでしょ。この構造が実によくできてましてねぇ、こう身体を前後左右にくねらせ
ると、それに合わせてワシャワシャと・・・。 おや、どうしました? なんで皆さん目をそむ
けるの? あ、あ、そこのお客さん。あなたね、帰ろうたってそうはいきませんよ。今晩はも
う、あたくしの身体についてみっちりと語らせていただきますから。すべてお話しするまで帰
さない。お帰ししません!! どうあってもお帰りになるというお客様には、やむをえず毒液噴
射をお見舞いいたします。けっこう飛びますよ。さっき楽屋で弟子たちを相手に試したから間
違いありません。(ソデに向かって)「オイ、そうだよな!」・・・・・(弟子、応答無し)
 エー・・・、そういうわけですので。どうぞいましばらくお付き合いのほどを・・・・・。



268 名前: PG 投稿日: 2000/07/19(水) 21:49
7月19日(水)
吉川十和子的”白痴美”スッチーY嬢と銀座のなか田。
価格の高さのみ一流との結論で一致を見る。ニッポンレン
タ。ウェスティンンホテル大阪。シャトー・ポン・カネ89
を抜栓後にPG。爆睡。
7月20日(木)
朝、極めて大きな毒虫に変わってしまっている。こそば
ゆい。可及的速やかに頭をもたげると、固い甲殻の背中を
下にして仰向けになっている。一体、如何なる勘性・心智
の持ち主なのか。褐色の弓形の固い節が在るべき姿であろ
うに。分け目をいれられた下腹部が”ひ弱なれど自力本願
な無欲の都会人”のインポテンツ振りを物の見事に照射し
てはいまいか。筑紫サロン哲也チェンチェイも遅蒔き乍ら
己の透視能力の無さに気付いたか。
机に向かうも頓と進捗せず。堪え切れずに一人でONの
後、吉野家。極めて秀逸。



269 名前: 243 投稿日: 2000/07/19(水) 21:52
>266
御指摘ありがとう。知らなかったです。他に何かありますでしょうか?

259アントニオ猪木、なんかわかんないけど笑った。
267柳家小三治(独演会枕地獄バージョン) すごいです。


270 名前: 89、122、166、172、221 投稿日: 2000/07/19(水) 22:04
う〜時間が経つとアラが目につく、書き直してえ〜よお。



271 名前: 243 投稿日: 2000/07/19(水) 22:34
>270
お気持ちわかります。
185.相田みつを(縦書きにすべきだった)他3本


272 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/19(水) 23:44
おもしろいねー。

哲学者シリーズ希望。


273 名前: R・チャンドラ―訳編 投稿日: 2000/07/19(水) 23:55
グレゴール・ザムザは、あくびをして、立ち上がろうとした。
ザムザは身体を動かそうとしたが、ちから無くもがいていた。
「僕はどうなったんだ?これは……」ザムザは低くつぶやいた
「いったい――」荒い息をつき、明けの薄暗い光の中で身体を起こし、
腹部に視線をなげた。固い節々があり、鈍い光が窓からのわすかな光に
反射していた。色合は昼間みればこげ茶色かかったレンガの色に違いないだろう。
腹部は割れており、そこから奇妙なかたちのあしが、6本のびていた。
部屋には昨晩の葉巻のにおいが、かすかに漂っていた。


274 名前: R・チャンドラ―訳編 投稿日: 2000/07/20(木) 00:04
うーん。なんか違うなー。
誰か書いてください。


275 名前: 大杉栄 投稿日: 2000/07/20(木) 00:10
野坂昭如氏の文体でお願いします。
あ、それと文語に詳しい方なら、僕の友人の幸徳秋水の文体模写を頼みます。
僕の文体模写にも挑戦してほしいけど、難しいと思うよ。


276 名前: 村上龍 投稿日: 2000/07/20(木) 00:13
 朝起きると俺はうんこになっていた。
 ポケットからあの時のガラスの破片を取り出して空に翳してみる。
 限りなく便秘に近いウンコ顔だ。ずっと、ずっとそうだったんだ。俺の顔はウンコ
だったんだ。おまけに鼻の穴まで糸井重里よりも大きく拡がってしまっている。この
ガラスに映る空ように、滑らかな起伏を持つウンコを映してみたいと思った。本当は
小説なんかじゃなくて映画が撮りたかった。トラウマという言葉も死語になりかけて
いるが(*削除されました*)あるいは社会的な希望が個人の(以下略)傷が癒され
るなんていう時代はもうとっくの昔に終わっ(自主規制)
 48年間生きてきてそんなことを考えたのは初めてだった。
 つまり古くて使いものにならない俺の小説や便所の壁に映すのも憚られる俺の自画
自賛映画や俺に対する偽の社会的評価が巷に溢れているのだが、そういったことはマ
スメディアによって巧妙に隠蔽されている。

 とりあえずうんこにしてくれた神に感謝したい。

           AM 5:00 横浜 村上龍


277 名前: ドグラ・コピペ 投稿日: 2000/07/20(木) 00:58
……おかしいぞ……。
私は少し頭を持ち上げて、自分の身体を見廻してみた。
土色の、ゴワゴワした甲冑が幾枚も重ねてあって、太くイヤラシイ紅の模様が二本、
横に並んでいる。そこから細く節々に折れ曲がって突き出ている六本の手足は、ま
ばらに棘が生え、先が鉤になっている……そのキタナラシサ……。
……いよいよおかしい……。


278 名前: 坪内逍遥カスタム 投稿日: 2000/07/20(木) 01:18
 ある朝に。不安な夢から覚めにけり。自分の姿が一匹の。虫になりきと気付くにハ。硬い甲羅を背の下に。僅かに頭をもたぐれば。節くれ立てる腹なれや。雨音かしがましき時勢にハ。侘しき天がわろしきかな。


279 名前: 有島武郎カスタム 投稿日: 2000/07/20(木) 01:29
 ある朝、ザムザがふと目を覚ますと、ベッドの中で、自分が一匹の、毒虫になつていると気付き、硬い甲羅を背にして、仰向けになつていて、頭を少しもたげると、節で分け目を入れられた腹部が見え、今にも滑り落ちさうな、布団を眺め、その前には、本数ばかり多くなつた、足が頼りなくひらひらしてゐる。


280 名前: 種田山頭火 投稿日: 2000/07/20(木) 01:40
分け入っても分け入っても固い節


281 名前: 堀辰雄カスタム 投稿日: 2000/07/20(木) 01:47
それらの夏の日々、トタン屋根を打ちつける雨音の中で、お前が不吉な夢から覚めてみると、私は毒虫になったお前を見止めたものであった。さうしてお前が頭をもたげ、私のそばに来ると、それからしばらく私達は肩に手をかけ合つたまま―どこが肩かは分からなかつたが―、近く目下の、一面に褐色を帯びた節くれだつたむくむくした塊に覆はれてゐるお前の腹の方を眺めやつてゐたものだつた。物悲しい天候がお前の気分をめいらせているかのように……。


282 名前: 名無しさん@1周年 投稿日: 2000/07/20(木) 01:57
>278、279、281
同一人物?

>276
おもしれえ、今度はnakata-net版もやってくれ!

>280
あるけばどくむしいそげばどくむし


283 名前: ウィリアム・ギブスン 投稿日: 2000/07/20(木) 03:39
千葉市(チバ・シティ)、《安(チープ)ホテル》の棺桶(コフイン)。
AM6:25:12.ザムザは空港から空港という夢から目醒めた。アーミテジの
言葉がフラッシュ・バックする。
「きみの大動脈のほうぼうの内壁に、毒入りの液嚢が十五個固定してある。
ザムザ、その嚢(ふくろ)は溶けていくんだ。とてもゆっくりだが・・・」
「くそったれ」ザムザは額に電極(トロード)を引きおろし没入(ジャック・イン)
した。しかし彼の感覚入力が歪む。口の中は青い痛みの味になる。
「なんてこった。《バグ》か?」


284 名前: 岡村靖幸(KAFKA Remix) 投稿日: 2000/07/20(木) 03:59
ねえ君は僕のこと好きだっていうけどさ
どうして?
殻が固いから?おなかに節があるから?
触角が長いから?名前が虫っぽいから?

ある朝僕のマンションで
君は不安な夢からふと覚めてみる
ベッドの中にはとてつもなく大きな
一匹の毒虫
そうピカピカの毒虫だよ?
Baby固い甲殻の背中を下に
ちょっとばかり頭をもたげた僕のタワー
まるくふくらんだ褐色の弓形のむこう
分け目をいれられた君の腹部が見えた
君のその固い節目の中で
バタフライをしたいよ
君のその固い節目の中で
カルアミルクを飲ませてよ



285 名前: 野村監督インタビュー 投稿日: 2000/07/20(木) 04:21
(毒虫になったことについて)
「なんせチームのことが心配でな。毎晩毎晩くよくよ考えとる。新庄さんがFAで
出てった夢を見てな、目が覚めたらコレや。長嶋さんが羨ましいで。悩みなんか
ないもんな」
(甲羅について)
「堅いのはええんやが、肝心の弱い腹部を覆っていない。これでは守りとは言えん」
(腹部について)
「弱点ばっかりですわ。こんなに膨らんではスタミナがない。分け目でバラバラやしな。
連携プレーを初歩からやり直さなアカン」


286 名前: >285 投稿日: 2000/07/20(木) 04:46
「分け目でバラバラ」ってとこが、なんかイイ。
がんばれ野村。


287 名前: 伊勢物語 投稿日: 2000/07/20(木) 05:27
むかし、男ありけり。さる女御に思ひかけたりけり。
思ひあまれるがゆへにや、あやしき夢見しとて起きぬれば、その身毒虫となりたり。
いみじう嘆きて、女によみてやりける、
 寝ねる夜の夢に思ひし下紐を
  われとく虫になりにけるかも
女、返し、
 思ひ満ち夢にかはりし姿には
  とく虫なれば魂結びせむ



288 名前: 土屋賢二 投稿日: 2000/07/20(木) 05:43
 わたしは優れた哲学者であるから、むろん寝ている間も哲学の命題を考え続けている。寝ている間に考えすぎて、起きているときには哲学など見るも嫌な気分になっているくらいである。
 その日も哲学的諸問題について考えすぎたのであろう、不安な夢を見て、起きたら毒虫になってしまっていた。普通の人間なら吃驚仰天するところだろうが、わたしは哲学の訓練を受けているので驚かない。まず考えたのは、これはひどく不公平だ、ということである。
 というのは確か三日前、わたしはひどく楽しい夢を見た覚えがあるのである。あのときはなんともなかった。不公平である。不安な夢を見て毒虫になるのなら、楽しい夢を見て絶世のハンサムになっていてもおかしくないのではないか。
 いや待て、それはわたしがすでに絶世のハンサムであったということを意味しているのではないか。すでに絶世のハンサムであるなら、もはやこれ以上絶世のハンサムにはなりようがない。これはかなり信憑性のある説のような気がしたので、わたしは改めて自分の姿を眺めてみた。
 背中に目をやると、堅い甲羅がある。防御は安心できそうであるが、……とここまで考えて、わたしははたと気づいた。防御しているということは、なにものからか攻撃されているということである。背中に甲羅があるということは、背中を突いたり刺したり噛んだりする天敵がいるのだろう。その天敵がわたしより弱ければいい。しかし、私より強くて凶暴で残忍なもの(わたしの妻、わたしの同僚、わたしの学生、などのように)だったらどうしよう。わたしはひどく不安になった。



289 名前: でも本当に大事なキスなら僕しか販売してない 投稿日: 2000/07/20(木) 06:41

>284
サイコー!(爆)
でも文学板でコレわかる人いるのかな


290 名前: よゐこ 投稿日: 2000/07/20(木) 07:08
有「ねぇねぇ、浜口くん、どうしよう、
  虫になっちゃった。
  ガシガシ(手をカニの様に動かしながら)」
浜「どうしたの、有野くん。
  うわっ、気持ちワルッ!」
有「気持ち悪いってゆうなよ、ガシガシ」
浜「あ、林檎だ。投げちゃえ、エイッ」
有「あ、やられたー」
浜「あ、死んじゃった」

ずっと参加したっかったけど、
こんなのしかできなよー。


291 名前: 三代目魚武濱田成夫 投稿日: 2000/07/20(木) 07:25
 たとえ毒虫であろうとも

朝起きたら毒虫になっとった
神さんも粋な演出や
なかなか気分爽快やないか
俺はたとえ毒虫であろうとも
世界中の女をおとす自信はある
さあ世界中の女どもよ
パンツを履き替えて待っとれ



292 名前: ピエール瀧 投稿日: 2000/07/20(木) 08:15
ウゲェ〜!!(全裸でストッキングの切れ端を嘔吐)
シャキ〜ン、復活!アンド今回も謎の手紙がとうちゃ〜く。さっそく読み上げてみるんダドン。
どれどれ?「ついに最後の『ウンチング・ダイアモンド(UDM)』のありかがわかったズラ。
ショーミな話、オラがもってるズラ。ぜひさしあげたいので杉並区水道局の前で待ってるズラ」
だそうだヌ〜ン。差出人のプロフィールを見たら、37歳無職独身だビッチ!信憑性大アリ!
さっそく腰巻き一枚でダイハツミゼットに乗り込んで、レッツ!イッ、イグ〜!
 外の人にもよく聞こえるようにNHKハングル語講座を爆音で鳴らしながら、青梅街道を流していると
……なんか見えるビッチ。な、なんと、巨大な毒虫だヌ〜ン!まるで卓球の包皮の色を彷佛とさせる
パステルカラーで、これがまたすごく臭いんだヌ〜ン!もぞもぞ動いているとおもったら、
なんと!埼玉からやってきた暴走族をひとりひとり捕まえて食べているビッチ!
メガロポリス・トキオの守護神だヌ〜ン!
でもおいらは道端でグレイの物まねの練習をしているコロッケに気をとられていて、
いつの間にか葛西臨海公園まで来てしまったビッチ。
ずっと待ってたけど、37歳無職独身はあらわれなかったんだヌ〜ン。
これはどういうことダドン?
(ラッコの水槽に全裸で貼り付きながら)また騙された〜!!


293 名前: お、お、岡村ちゃん! 投稿日: 2000/07/20(木) 09:43
>284
ウ〜ム。なかなか岡村ちゃんらしさが出ていますね。
私は「タワー」を「高層ビルディング」としたいなぁ。それにしても
文学板で岡村ちゃんの名前を見れるとは!嬉しかったです。


294 名前: 荒木飛呂彦風(第三部) 投稿日: 2000/07/20(木) 10:12

ゴゴゴゴゴ…

今朝からよォ〜
こいつこそ、まさに生まれ変わった気分ってヤツかもなァ〜
そりゃぁ、起きた時に茶色い腹を見た時はちょっとはビビッたがよぉ〜

ブーーーン
「ンッ、ンンン〜♪」
ウヒハヒァアッ、待ってろよ条太郎ッ!!
この虫になった姿で貴様の体の中に入り込んで、内臓もろとも食らい尽くして
くれるわッ!!

ブーーーン
「ンッ、ンンン〜♪」
そう、おれこそが最強ッ!!
これこそ最高の能力ッ!!

ブーーーン
………。
「でもよぉ〜、なんで死にそうなヤツのことを『虫の息』って言うんだァ〜?
そりゃ虫に失ッ礼だろうがよぉ〜 そんこと考えると大好物のリンゴの皮を
ペロペロ嘗めてる時も万事ハッピーシアワセッって訳にはいかねえんだよなァ〜」

「…なら、確かめてみるか…?」
「ジョ、条太郎ッ!! い、いつの間にィ!!」
「オラァ!」

グボシュ!!!

「今が正真正銘…、虫の息ってやつだな…」
「ちょっ、ちょっと待てぃッ、なんで、オレがスタンド使いだと分かった!」

ドドドドドド…

「虫ってのは、、普通、、女みてえにベラベラ喋ったりはしねえしな…」
「ハッ」
「…」

オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラァ!!! ドベシェーン!!!

「………。ヤレヤレだぜ」

バーーーーン!

グレゴール・ザムザ(スタンド名:ビートルズ)…再起不能

                    >>> TO BE CONTINUED

ていうか昨日会社に行ってこればっかり考えてました(←ダメ)



295 名前: 渋谷陽一 投稿日: 2000/07/20(木) 12:07
僕の現実に対する判断基準は、それが真摯なものであるかそうでないか
というものだ。
つまりそれが事実であるということに、どれだけの切迫性を感じる事が
できるか、それができないものはあえてここではゴミと言いきって
しまいたい。
特に最近はロックに限らず観念的で曖昧なものを高尚とするお気楽な
風潮が広まっていて、そんなメディアの現状にイライラと眠れない夜
を過ごしているうちに、ある朝突然自分が虫になっていたのもこれを
ネタにもっと本を売れという天恵だと言えない事もないだろう。
ミュージシャンの風貌とその表現方法が密接に関ってきた歴史としては
古くは昆虫的容貌のリック・オケイセック〜(以下略)〜


296 名前: Amy 投稿日: 2000/07/20(木) 12:16
シーツの波打つ音が聞こえる。彼女は夕べの夢を思い出す。
声にならない吐息をつきながらふと、喉が渇いたなあと思う。
冷蔵庫の中には呑みかけのシャンパン。
本当は彼と二人で、夕暮れのように美しい黄金の泡が消えるまで楽しむつもりだったのに。
うまく行かないものだわと思いながら、起き上がろうと試みて身体が動かない事に気付いた。
What happend!!彼女は叫び出したい衝動をかろうじて押さえていた。
つい一週間ほど前にバカンスで焼いてきた、自慢の腕も足も硬い殻で覆われている。
どうしちゃったのかしら?わたし。
そんな事をつぶやきながら彼女は、夕べ彼と別れたいきさつを思い出していた。

背中まで開いたドレスに他の男の視線を張り付かせていた彼女。
彼はきっとそれが許せなかったのだろう。
パーティの半ばで彼女の手を引いて退散しようとした。
Just wait!!どういう事!!
「ちょっと待ってよ。まだまだこれからじゃない?どうしてそんな。」
言いかけて彼女は、彼の瞳にうっすらと涙の様な膜が張っているのを発見して黙り込んだ。
彼の瞳はとても美しかったが、その時の彼女には彼の存在、彼の愛情の重さが
とても息苦しく思えたのだった。
何も言えない彼を置いて彼女はさっさと自分のアパートメントに帰宅した。
そしてシャンパンを半分空けて眠りについたのだ。
一人で眠るベッドがこんなに広くて
そしてこんなにも無味乾燥したものだとは思っても見なかった。
彼女には常に濃厚な愛を返してくれるパートナーが付いていたからだ。

その夜彼女は、虫になった夢を見た。それもけばけばしい毒虫だ。
そして目覚めても毒虫。
彼にあんなひどい事したんだもの。当然の報いなのかもしれない。
彼女はそう思いながらはらはらと涙を流すのだった。




297 名前: >288 投稿日: 2000/07/20(木) 12:36
完成度高いですねぇ。脱帽です。


298 名前: 中島梓 投稿日: 2000/07/20(木) 14:13
 −ともあれ。
 この「変身」という問題は、なかなかに現代におけるキーワードであって、
まだずいぶんと言い残していることがあると思うので、もう少しだけ補足しておきたいと思う。
 宮崎某事件のことをこれまで中心に書いてきたが、それは現代に起きる異常な、というか
我々が異常だと思う事件に共通したものを内包している事件である。それがほとんど、
やはり現代の最も根本的な問題である、「居場所」の問題にかかわっている。
 たとえば、ある朝サラリーマンが、自室のベッドでつかの間の睡眠時間をむさぼった後、
物憂げな妙夢をきっかけに開けた目に飛び込んできたものが、硬い甲殻に肉を包んだ毒虫としての
己の姿であったとしたら、先に見た夢は現実世界で良い意味を持ちうる質の物と言えたであろう。
 彼は、もはや褐色の、腹部周辺に固い節のような分け目の刻まれた、自我の外殻が自己にとって
どのような「表徴」を暗喩するのかといえば、それは外界から彼を差遮断する「バリアー」なのである。



299 名前: バトルロワイヤル 投稿日: 2000/07/20(木) 15:00
七原は、固い甲殻の背中を下にして、一瞬、もの思いにふけった。
「プログラム」に参加すること。そして、同級生を虫けら -- 彼らはすでに虫であったが -- のごとく殺すこと。これは、大東亜共和国国民として不可避な義務なのかもしれない。
「でも、そんなのちがうぜ。ワイルドセブン七原様にはね」
そんな七原のつまらない感慨を、背中に走った熱い痛みが切り裂いた。
もちろん、それは、七原のスキを見逃さなかった光子が放ったイングラムの弾丸であったのだが、
それを理解する前に七原の意識は遠のいていた。
           【のこり、8匹】



300 名前: 名無しさん@という名の孤独 投稿日: 2000/07/20(木) 15:09
296は似てるか似てないかはともかく面白かった。



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